代わりがないこと

 

必要なもので、それが希少ならば、価値があがるのは仕方がないことです。

 

しかし、なければないで、なんとか代替品で済まそうとしますし、目的が達せられるのならば、それはそれで良しとするのが賢いやり方です。

 

安価な代替品を工夫しながらうまく使っている人に対しては、賛辞を送りたくなります。

 

品物ならば、それがベターなやり方です。最近なら、防護服やフェイスシールドをそうやって調達していますし、そうして医療行為を続けていくことに誇りさえ感じています。

 

しかし、自分の体のことになると、だいぶ違ってきます。

 

例えば、「忙しくて眠る時間もない。疲れていて体もだるい。」という理由で受診される方がいます。

 

続けて、「なんとか元気になる薬は、ないか。点滴とか。」と言います。

 

体の不調を、なんとか代替品で済まそうとしているかのようです。

 

ここで大事なことを、改めて確認させてください。

 

「睡眠不足は、睡眠でしか解決しない」

 

足りない睡眠の代替品はありません。

 

「疲労を回復させるのは、休養が最善の方法。」

 

休養が必要としなくなるような薬やモノは、体の感覚を麻痺させて余計に無理をさせているだけです。

 

言葉にしたら当然のことですが、なんとかしたいという気持ちはわかるのですが、睡眠不足や疲労を、「代替品」で解決しようとしても無理なお話です。

 

今は特に体調を整えることが大切な時期です。

 

当然ながら、自分の体は、それこそ代替品がないことを、思い出してください。