最近は「今日は何の日?」の話題が多い気がしますが、大切な日なので繰り返しますね。
昨日、5月12日は「国際看護師の日」でした。
ご存じの方も多いと思いますが、なぜ5月12日なのか?
それは、その日がフローレンス・ナイチンゲールの誕生日なのです。
ナイチンゲールは看護師としてだけではなく、優れた統計学者であり、教育学者であり、また社会起業家でもありました。
彼女が果たした業績は、今回のコロナ禍において、さらに注目を浴びることになっています。
彼女の有名な著書「看護覚え書」には、看護についてこのように定義しています。
『看護とは新鮮な空気、陽光、暖かさ、清潔さ、静けさなどを適切に整え、これらを活かして用いること、また食事内容を適切に選択し適切に与えること』
そして、良い看護について、こう語っています。
『良い看護が行われているかどうかを判断するための規準としてまず第一にあげられること、看護師が細心の注意を集中すべき最初にして最後のこと、何をさておいても患者にとって必要不可欠なこと、それを満たさなかったら、あなたが患者のためにするほかのことすべてが無に帰するほどたいせつなこと、反対に、それを満たしさえすれば他にはすべて放っておいてよいとさえ私は言いたいこと、―それは、<患者が呼吸する空気を、患者の体を冷やすことなく、屋外の空気と同じ清浄さに保つこと>なのである。』
すなわち、換気と保湿が最も大切だと説いています。これは、1860年の著作です。
私たちは、ほとんどの自然現象をコントロールしうるものだと高を括っていたかも知れません。
未知なる感染症と対峙することになった今、ナイチンゲールの時代、ほとんどのものが未知だった当時の戦い方が、非常に参考になりますし勉強になります。
何度も読み直していたい本です。