以前にノルウェーの放送局が鉄道旅行などを延々と放送し続ける「スローテレビ」が話題にのぼったことがあります。
今回、世界規模で不要不急の外出の自粛が要請されるなか、ノルウェー公共局が「子猫の様子を延々と生放送する」というネット番組を放送しているのだそうです。
(私はそれをヤフーニュースで知りました。)
正直に言うと、それまで私は「スローテレビ」にあまり興味を引くことがありませんでした。
この機会に、改めてその意義に関心を持っています。
ニュースばかりを見ているよりも、「子猫の様子」をずっと見ていた方が良い気がするのです。
もちろん必要な情報は得なければなりませんが、煽ったり盛り上げるのが目的のテレビ番組も少なからずあります。
私たち医療者は直接的に信頼に足る医学文献やガイドラインなどを入手する方法を職業柄知っていますが、そうでない一般の方々はどの情報が有益で、そうでないのかを取捨選択することから始めなければなりません。
そのことは自分で思っている以上に神経をすり減らしますし、「いつまで」というのが打ち出せない以上、永遠に続くかと思われる作業です。
長期戦の構えが崩せないので、時間の過ごしかた、心の持ち方を工夫する必要があります。
なんでもない子猫の様子をじっと見続けることは、(特に猫派の人たちには)その方法のひとつの候補になるかも知れませんね。
(写真はスローテレビとは関係のない、私の近所に住むブチコ)