昨年は「笑わない男」が流行語大賞にノミネートされていましたが、周囲も大人のジョークで上品に扱っていたのが印象的でした。
そこで「笑わない男」を笑わそうとしてはいけません。それでは洒落っ気を台無しにしてしまいます。
「笑わない男」については、私にも覚えがあります。
若い頃は表情が無愛想だと言われていましたし、ひどい時は怒っていないのに「怒っているの?」と訊かれたりもしました。
あまりしつこく訊かれて「怒ってないってば!」「ほら怒ってる」となるのが鉄板でした。
実はそうではないのに「無表情・無愛想」と取られがちな人間にとって、いっそのこと「笑わない男」と名乗ることは逆転の発想で活路を切り開く素晴らしいアイディアではないかと思います。
強面(こわもて)な人間は、変に愛嬌をアピールする必要もなく、「俺は『笑わない男』だから」と言えば、相手も納得してくれるでしょう。
良い言葉が流行したものだと思いました。
さて、最近YouTubeで「【幕末編】歴史上の人物を笑顔にしてみました」という動画を見つけました。
教科書に載っているような歴史上の人物たちの顔写真を笑顔に加工しているものです。
なんでしょう。表情が厳しかったり、すましていたり、真面目にしているのが、笑顔にしただけで人間味あふれるものになっています。
同時代に生きていた幕末の同志たちが「彼」を慕っていたのが、よくわかる感じです。