ねずみとネコ

 

来年の干支は子(ね)。ねずみ年です。

先日、ふと思い出したのが大昔に見た「まんが日本昔ばなし」の一コマでした。

十二支の由来は、神さまの呼びかけによって決まったというお話です。

神さまはあらゆるどうぶつ達にお触れを出しました。

「明日のお正月の 朝一番はやく 来たものから 順に12番目までを 一年こうたいで どうぶつの 大将にします  かみさま」

おなじみの猿や虎、ねずみや鳥、蛇などのほかにも、カエルや象、熊やキリン、雪男(?)などにもそのお知らせが届きましたから、皆は張り切って参加することにしました。

ところが、そこにのんびりもののネコがおりました。

ネコはゆっくりとやってくると、ちょうどそこにいたねずみからこの神さまの手紙のことを聞きました。

ところがいたずらもののねずみは明日朝早く神さまのところへ集まるのを、明後日の朝集まるのだと教えました。

ネコはそれでも「ねずみくんて親切だなあ。いい仲間だなあ」とそう思ったそうです。

さて、12月31日の太陽もゆっくりと沈んでまいります。

動物たちは明日にそなえて皆早くから眠るようにしたようです。

ところが牛さんだけが「わしは歩きが遅いから今夜中に出かける」と言って、夕方のうちから神さまのところへ向かって歩き始めました。

それを知ったねずみは牛の背中に乗っかってしまいました。

何も知らない牛はもしかしたらわしが一番かも知れないぞとのしのしと歩いていきました。

さて、いよいよ翌朝です。

中には寝過ごしてしまった動物たちもいたようですが、皆一生懸命になって神さまのところへ走り出しました。

犬と猿ははじめは仲良く走っていましたが、やがて相手より先に相手より先にという気持ちが強く、やがて大ゲンカになってしまいました。

さて、最初に神さまのところへ現れたのが牛でした。いえ、ねずみが牛の背中からピョンとすべり降りるとさーっと神さまの前に駆け出していきました。

1番はねずみ、2番が牛です。

それから次々と12匹の動物たちが到着して、十二支の順番が決定しました。

ネコはどうなったでしょう?

競争に参加できなかったネコは、間違ったことを教えたネズミに大激怒。それ以来、ネコはねずみを恨み、追いかけ回すようになったと言います。

けれども、それは日本でのお話。

ちなみにタイやベトナムでは、ウサギの代わりにネコが選ばれているらしいです。

十二支の動物たちの種類は、国によって少しずつ違うというのですから、面白いですね。

 

 

 

 

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