本格的な冬の到来を前に、インフルエンザの流行が終息している感があります。
2019年第46週(11月11日~17日)の流行状況によると、沖縄県全体の定点あたり報告数は2.57人で、最近では最も少ない数となっています。
日常の外来でも、発熱患者さんは後を絶たないものの、インフルエンザの患者さんはほとんど受診されなくなりました。
前週まで八重山保健所管内で10人を超えていましたが、第46週では沖縄県全体と同時に各保健所管内全てで警報終息基準値の10未満を満たしていました。
インフルエンザの流行がおさまったのは良かったのですが、季節の変わり目ということもあって、今度は「インフルエンザではないけれど、インフルエンザの症状によく似た風邪ウイルスの感染症が流行している」ようです。
つまり、鼻水や咳などの気道症状はなくて(あっても咽頭痛ぐらいで)39℃台の発熱とフシブシの痛みが強い症状のウイルス性発熱疾患です。
流行期であれば、症状を聞くだけで「インフルエンザの疑いが強いですね」と判断してしまっているかも知れません。
ご本人も「インフルエンザに違いない」と思って受診していますから、インフルエンザ抗原迅速検査の結果が陰性であることを告げると、少し怪訝そうな表情をします。
心配なのは「インフルエンザでなくてよかった」と言って、そのまま仕事に向かおうとする方が多いことです。
「いやいや、インフルエンザでないってことだけで、養生しないとこじらせますし、何よりほかの方にうつしてしまいますよ。今日は休んでください。」
お仕事が忙しいのはわかりますが、ドクターストップをかけてあげないと、休むことが頭にない方が多いのです。
インフルエンザも風邪も、同じです。
うつさないように、咳エチケットと手洗い。そして、熱があるうちは休むこと。
お身体を大事になさってください。