ギリシアの哲学者ヘラクレイトスが「同じ川には2度と入れない」という言葉を残しています。
変化し続けているこの世の理(ことわり)を表したものです。
絶え間なく流れ続けている川の水は、一瞬たりとも同じ場所に留まりません。
川の名前は場所を表しているものであって、川の中身はいつも違います。
変化し続けていること。
それは私たちの身体も同じです。
新陳代謝し続ける私たちの身体は、細胞レベルに落とし込むほど、どの一瞬も同じ状態ではありません。
「アドラー心理学」の第一人者である岸見一郎さんはこうおっしゃっています。
「全ては変化してゆきます。ただ、それは変化であって〝退化〟ではありません。例えば、人は老いていきますが、老いていくことは決して退化ではなく変化です。変化としか言えないもので、これは留まるものはない、ということです。」(サンガジャパン Vol.33 インタビュー記事より)
変化するものであるからこそ、この瞬間を大切にし、仲の良い友人を大事にし、家族との時間を過ごす「今」を掛け替えのないものとして生きる。
「今、ここ」を積極的に生きるというのは、そういうことですね。