明(あき)らめる

 

敬老の日ということで、各方面でご活躍されているご高齢の方々の話題があちこちで盛り上がっているようです。

まさに老いを敬うのは「人生の先輩達の知恵を借りる」という意味でも大切にしたいと思います。

「長生きの秘訣は何ですか?」

マイクを向けられたご老人たちが、異口同音におっしゃるのは「くよくよしない」「怒らない」ということですね。

「人生について明(あき)らめる」という言葉を思い出しました。

サイコネフロロジーの第一人者であった故春木繁一先生は、透析患者さんの悲嘆のプロセスの 10 段階目の「あきらめ(受容)」について、こう語っていました。

「あきらめ」は「明らめ」であり、透析を受けなければならない状況を透析患者自身の力をもって明らかにしていく「喪の仕事」である。

「明らめ」とは、具体的には、生かされている境地(生かされているという気持ちを自覚している。周囲に感謝している)のことであり、深く考えずに普通にしている姿勢であり、生きる意志の維持(生きていこうと思い、そのために常に健康維持を行う。)のことです。

私も少しずつですが、「くよくよしない」「怒らない」が、できるようになってきたように思います。

と言うのは、誹謗・中傷の言葉を浴びても、以前のように凹まなくなっている気がするからです。

自分にとってどんなに大事件が目の前に立ちふさがったとしても、今している一息を疎かにして人は生きられない。

その事実が、私を勇気づけています。

百寿者の皆さんの長生きの秘訣に通じるのではないかと、ちょっと思っています。

 

 

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