イタリアのある映画監督が、こんな言葉を遺したそうです。
「もう終わりだと思うのも
さあ始まりだと思うのも
どちらも自分である。」
この場合の「もう終わり」「さあ始まり」は、人生(特に「老いること」)について語っている言葉なのでしょう。
私はその時その場を、ステージとして考えるのが好きです。
ステージというのは、物事の段階という意味で遣いますが、舞台という意味もありますね。
そこで演じられる劇やショーのことも、ステージと言います。
人生の演者である私たちは、終演の幕が降りるまで、ずっと連続したステージを演じ続けています。
10代の時は10代の時の自分を、成人してからは成人の自分を、そして中高年になってからは中高年の自分を、各ステージごとに演じています。
過去のステージを「もう終わり」だと悔い続けていると、回想シーンだけでは物語は進みません。
やはり、次のステージの前に「さあ始まり」だと思った方が、物語も楽しく進みます。何より演者が生き生きとするはずです。
自分自身に「さあ始まり」とけしかけてみましょう。
誰の人生も波瀾万丈の物語です。