電気化学の科学者、マイケル・ファラデーの言葉です。
「私たちがこの世に存在するということ自体、どんなに素晴らしいことなのか、しばし考えてみよう。このとおり、生まれ、育ち、そして生きている。それでも私たちは、これらすべてを当たり前のこととして、ほとんど何の驚きも持たずに見すごしているのだ」
科学者たちは昔から、人間はたくさんのラッキーが重なって生きているのだと説いています。
人間の生活は、地球の微妙なバランスのうえに成り立っているのだとも言います。
科学は、私たちが不思議にも思わず、当たり前のこととして見過ごしている日常について、目を開かせてくれます。
医学の世界など、その最たるものです。
生命の成り立ちがいかようなものであるのか、その謎を根気強く紐解いていこうとしているのが、医学と言えます。
すでに存在している「人体」が、なぜそうなっているのかをよく観察し、分析して、解明していく学問です。
そして、なぜ病気になってしまうのか、健康で長寿を全うするにはどうすればよいのかをずっと探求し続けています。
私が今最も関心があるのは、良いバランスとは何なのか、そしてそれを保つにはどうすればよいのかということです。
バランスが崩れると、人はたいてい体調を狂わせてしまいます。
一言でバランスと言っていますが、強いストレス(心のバランス)がきっかけだったり、天候の不順(外的なバランス)だったり、疲労が蓄積(身体的バランス)していたりと原因はさまざまです。
私は、長くバランスを保ちながら過ごされてきた方たちが、百寿者の方たちではないかと思っています。
ですから、百寿者の方たちとお話するときは、学ばせてもらっているという気持ちが強いです。
そこにバランスのヒントがある気がします。