映画「ハウンター」

 

心理学的にまともに説明できるものなのか、自分でもよく分かっていませんが、時々、ホラー映画を無性に観たくなります。

普段とは違った味覚を欲するようなものかも知れませんが、私の場合、年に数回怖いものを観たい欲求にかられます。

今回、手にしたのは、2013年のカナダの映画でした。

「ハウンター」というタイトルです。

あらすじを紹介しますね。

 

霧の深いある朝、リサは奇妙なことに気づく。朝から昨日と同じことの繰り返しなのだ。トランシーバーから響く弟のモーニングコール、母の作る食事のメニューに、調子の悪い洗濯機。そしてガレージで車を修理する父。何から何まで昨日と同じなのだ。そして彼女は、自分が16歳の誕生日の前日を毎日繰り返し過ごしていることに気が付く。しかし、庭の外に出ようにも、なぜか外に出られない。一体何が起きているのか?彼女が家中を調べ始めると、その家に住む“もう一人の少女”の存在に気が付き、ある驚愕の真実にたどり着く。しかしそれは、少女の孤独な戦いの始まりに過ぎなかった…

 

いわゆる「ゴーストもの」なのですが、実は見事に裏切られました。

もちろん、良い意味で、です。

ホラー映画なのに観終わったあとにはホっと気持ちが温かくなりました。まるで、ヒューマンドラマを観ているような気分です。

家族を愛する気持ち、謎を読み解く知性、人を救うために献身する行為、実行に移す勇気。

この映画のヒロインは、悲鳴をあげて逃げ惑う飾りものではなく、苦難を乗り越えようと必死であがく勇敢な少女でした。

特に家族を単位とした捉え方は、お国柄もあるのでしょうか。心情的にもすっと腑に落ちるシナリオで、彼女に素直に共感できるものでした。

これはホラーの枠を超えた家族愛の映画です。

人を怖がらせるのがホラー映画であるならば、ちょっと違っているのかも知れませんが、作品としては私の心の中に留めておきたい1作だと思います。

 

 

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