この本の冒頭に収められた「幸福の七カ条」は、さすが水木サン!というような内容です。
幸福の七カ条
第一条 成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。
第二条 しないではいられないことをし続けなさい。
第三条 他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。
第四条 好きの力を信じる。
第五条 才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。
第六条 怠け者になりなさい。
第七条 目に見えない世界を信じる。
どれも自分なりの解釈を述べたくなるような、ツッコミどころ満載の条項が並んでいます。
全部を語ると時間が足りなくなってしまうので1つだけ選ぶとすると、私は「第四条 好きの力を信じる」に惹かれました。
水木サンは「好き」にはパワーがあると言っています。
漫画家として、好きの力が強いから生き残れた。
好きな道で60年以上も奮闘して、ついに食いきったことが、幸福に違いないなのだと言いました。
子どもの頃、文字通り寝食を忘れて、好きなことに熱中したこと。
ああいうことが、今の年齢でもできたら、どんなに幸せかと思います。
きっと水木先生に「好きのパワーが足りてない」と一喝されてしまうのでしょうが。