映画「マスカレード・ホテル」

 

先日、映画「マスカレード・ホテル」を観てきました。

人間を丁寧に描くスタイルは、原作の東野圭吾さんの面目躍如といった感がありましたし、すっきりとしたミステリーに仕上がっていて、映画としても面白かったです。

東野圭吾大ファンの娘からの受け売りですが、「マスカレード・ホテル」は「マスカレード・シリーズ」の第一作目なのですね。

娘いわく「今ごろ映画化?って感じ」だそうです。

たしかに、「マスカレード・ホテル」は2011年の作品なのですね。

「マスカレード・イブ」「マスカレード・ナイト」と続いていて、舞台は「ホテル・コルテシア東京」という一流ホテル。

「マスカレード・ホテル」は複数のドラマが交差した群像劇として描かれながら、ラストに向けてメインとなる事件がクライマックスを迎えていきます。

映画の中で次に語られる言葉が印象的でした。

「ホテルに来る人々はお客様という仮面を被っている。ホテルマンはそれを剥がそうとしてはならない。」

これがこの映画をミステリーたらしめている裏テーマなのだと思います。

仮面を被った人間が何を思い(企み)何を目的にそこへ訪れるのか。

「決して剥がそうとしてはならない」を信条とするホテルマンと、人を性悪説で疑ってかかる刑事とは、ともに相容れないものであって、ぶつかりあっても仕方がないものともいえます。

けれども、捜査がすすむにつれて互いを信頼しあうまでのエピソードは丹念に描かれており、十分に見応えのあるものでした。

三部作すべての原作を読んでみたくなりました。

映画の方もシリーズ化されるのかも知れませんね。

 

 

 

 

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