昨年の6月下旬にタイ北部の洞窟にサッカーチームの少年たち12人とコーチ1人が閉じ込められた事故がありました。
7月10日に13人全員が無事に洞窟から救出されたというニュースを聞いた時には、ほっとすると同時に大変嬉しく思ったものでした。
なぜなら、彼らが閉じ込められた洞窟での状況の詳細を知るにつれて「これはダメかも知れない、全員救出は難しいかも知れない」と思っていたからです。
救出に向かったダイバーの方が、残念ながら亡くなられましたが、全員救出されました。
なんて素晴らしいことだと思いました。
そして、自分が同じ立場だったならどうだっただろうと想像してみました。
彼らがいたのは、真っ暗闇の洞窟の中だったといいます。
持っていったお菓子類は多少あったかも知れませんが、もちろん食事はありません。飲水は洞窟から滴る水だけです。
私にとって、この状況で最も「イヤなこと」が、この状況がいつまで続くのかわからない、いつ出られるのかわからないことだと思います。
圧迫感で満たされ、絶望の中に落ちていく。あるいは気が狂ってしまうかも知れません。
「身体」よりも、私の「心」が一番弱く、危険な状況になるのだと思います。
そう考えた時、彼らのなしとげたことは奇跡以上の意味があります。
予期しない非常事態のときに、まずなすべきことは、自分自身の心を整えて平安を保つこと。その方面のマニュアルには、そう記されています。
言葉では理解します。でも、頭でわかったつもりでも、なかなかできることではありませんね。かなり難しいことです。
自分の心をケアして、落ち着かせること。
日頃から、その準備をする必要がありますね。