新美南吉の寓話はぐっと「ウチアタイ」することがよくあります。
この「二ひきの蛙」もそうです。
例によって青空文庫で全文を読むことができます。
こちら → 「二ひきの蛙」
蛙同志が第三者からすれば「どうでもいいようなこと」について喧嘩を始めます。
それは、ちょうど冬が訪れる頃。
冬の間は冬眠しなければならないので、春に喧嘩の続きをやるぞと約束して二ひきは眠りにつきます。
やがて春になって目覚めた二ひきは、いったいどうしたでしょうか?
「もうけんかはよそう。」と言い合って仲直りするのです。
作者の最後の文章が愉快です。
「よくねむったあとでは、人間でも蛙でも、きげんがよくなるものであります。」
そうなんですね。イライラしてるなと思ったら、一回昼寝をするのも良い方法かも知れません。