生活を変える

 

「私の知り合いに腸内環境を変えて、アトピーとかコレステロールとか糖尿病まで良くしてしまった人がいて、その人は全く薬要らずになったんですよ。」

以前から薬を飲みたくないと言っていた方が、診察室でそう言いました。

「その人はいろんな薬にアレルギーを持っていて、いろんなところに行ったけれど良くならなくて、自分でなんとかしようと思って腸内環境に行き着いたんですって。」

「そうですか。」

「先生、だから私も薬を飲まないで、やってみようと思うんですよね。」

本来注目すべきなのは、その方の苦しんだプロセスと自分でなんとかしようと思った決意、その実行力、そしてやり遂げてきた情熱なんだと思うのですが、「薬要らずになった」という結果だけがひとり歩きしてしまっているようです。

「腸内環境を変える」などと一言で片付けていますが、私などが想像しても、食材の種類や調味料の選定、料理方法、食事の時間、生活習慣をまるごと変えるようなことをしたのでしょう。

その必死さの重さは、誰にでも真似ができるものではないと思います。

「薬を飲まないでやってみようと思う」と言ってきたその人は、幸いに重篤な病状ではありませんでした。

「薬を処方しても飲んでくれないのなら同じですから、やりたいようにやってみたらいいと思います。けれども、ちゃんと診察に来て血液検査してチェックしてくださいね。」と言いました。

「病いは呼びかけ」だと言います。

これをきっかけに生活習慣を見直して、それをガラリと変えるぐらいの転換点になれば、もしかしたら本当に薬要らずになるかも知れません。

健康を取り戻してくれることを願いました。

 

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