私が中学生の頃、空手家の大山倍達に薫陶を受けていた同級生がいました。
中学生ですから、もっぱらマンガ「空手バカ一代」が教科書でしたが、影響を受けるには十分だったようです。
彼はほかにもプロレスにも通じていましたから、格闘技全般が大好物だったのですね。
その彼が大山倍達の言葉を教えてくれました。
「頭は低く、目は高く、口謹んで、心広く、孝を原点とし他を益する。」
今、振り返ってもとても含蓄のある言葉です。
儒教の教えに基づくものらしいのですが、空手を通じて人格をも磨き上げてきた大山倍達ならではの言葉です。
おそらく中学生である私たちは、間違いなく字面の格好良さに上滑りの理解にとどまっていたのでしょうが、実践となると今も変わっていないのかも知れません。
「頭は低く、目は高く、口謹んで、心広く、孝を原点とし他を益する。」
そういう人間に近づきたいものです。