「つまづいたおかげで」

 

前に知人からいただいた相田みつをさんの詩集「にんげんだもの」をふと手にして読んでみました。

ある詩のところに栞がはさんであるのに気づきました。

その方が、特に気に入っていた詩だったのかも知れません。

その詩のタイトルは「つまづいたおかげで」

相田みつをさんらしい優しさに包まれた気がしました。

 

 

 つまづいたおかげで

 

 

つまづいたり ころんだり したおかげで

物事を深く考えるようになりました

 

あやまちや失敗をくり返したおかげで

少しずつだが

人のやることを 暖かい眼で

見られるようになりました

 

何回も追いつめられたおかげで

人間としての 自分の弱さと だらしなさを

いやというほど知りました

 

だまされたり 裏切られたり したおかげで

馬鹿正直で 親切な人間の暖かさを知りました

そして…

身近な人の死に逢うたびに

人のいのちのはかなさと

いま ここに

生きていることの尊さを

骨身にしみて味わいました

 

人のいのちの尊さを

骨身にしみて 味わったおかげで

人のいのちを ほんとうに大切にする

ほんものの人間に裸で逢うことができました

 

一人の ほんものの人間に

めぐり逢えたおかげで

それが 縁になり

次々に 沢山のよい人たちに

めぐり逢うことができました

だから わたしの まわりにいる人たちは

みんな よい人ばかりなんです。

              相田みつを「にんげんだもの」より

 

 

コメントを残す