はしゃいで書き散らせ

以前に筆記療法のお話を書きました。

こちら → 「筆記療法」

ちょっと前に書いたと思ったのですが、2013年の記事です。だいぶ前のお話ですね(笑)。

 

今回、紹介するのは、本のテーマや対象とする読者の想定としては違うのですが、「筆記療法」を思い出してしまうような本でした。

 ひとつずつ、ひとつずつ 「書く」ことで人は癒される アン・ラモット著

 

この本は小説家志望者(あるいは、自分の本を出版したい人)向けに、彼女が持っているライティング教室の内容を文字に落とした本です。

講義そのままに話し言葉で書かれていますし、訳がうまいせいだけではないですね。彼女の人となりが十分に伺い知れて、好感が持てる内容です。

 

Amazonには、こんな内容紹介がありました。

「自らの人生を通して得てきた、ほかの小説作法の本では教えてくれない出版の真実や、小説の着想を得る方法、キャラクター、舞台設定の作り方はもちろん、スランプに陥ったときの対処法、書いているときに頭のなかで何が起こるかといった小説家の内面をえぐるもの、そして「書く」ことと「出版」の間にある大きな溝について、あらゆる角度から「書く」方法と、その意味を追求していきます。」

 

実際、本文はこんな感じです。

「まずは子どもみたいに、はしゃいで書き散らせ!

(略)第一稿は、子どもの書く原稿みたいなものよ。誰も読まないし、あとで推敲できるとわかっているから、とにかくすべてを吐きだし、なんでもはしゃいで書き散らしてしまえばいい。言葉やビジョンが通る経路の栓を抜いて開放し、紙の上に注ぎだしてやるというわけ。」

 

この本の中身は筆者の真実にあふれています。とても安心して読めますし、「真実がすべて」と言う彼女の言葉通りの本です。

「はしゃいで書き散らす」という表現が、なんとも私の心のツボにはまったようです。どこか場所を変えて、この言葉を遣おうと思いました。

 

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