以前にもこの本を紹介しました。
一つ一つの項目が短い文章ですので、パラパラと目にとまったところを読むというのもいいかも知れません。
この中で「24 自分で自分を苦しめない」という項目が、目を引きました。
こんな逸話が紹介されていたからです。
「少年がハンマーで何度も自分の親指を叩いていた。その様子を目撃した人が不思議に思い、『どうしてそんな痛いことをしているのかね』とたずねた。すると少年はこう答えた。
『叩くのをやめたときに気分がよくなるからさ』」
今日で5月も終わりですが、クリニックにはいわゆる五月病に近い状態で悩まれている方が多く受診されてきました。
その方々の特徴は、上の少年のエピソードと同じく「どうしてそんなに自分で自分を苦しめるの?」というぐらいに自分に苦痛を与え続けている印象でした。
自分の感情で自分を痛めつけている方々がどんなに多いことかと思います。
この本には、こうあります。
「苦痛を伴うこのような感情を自分でつくっていることを認めないから、外的な原因に責任を押し付けて自分がその犠牲になったと感じるのだ。」
自分で自分を傷つけないでください。
自分の感情の主人は自分自身です。