アメリカン・ニューシネマの金字塔的な映画です。
「俺達に明日はない」(原題:Bonnie And Clyde)
アメリカン・ニューシネマとは、1960年後半から1970年前半、ベトナム戦争を背景にした反骨・反権力精神があふれる世相の中で生まれたひとつのムーブメントのことです。
この「俺達に明日はない」のボニーとクライドは、銀行強盗を繰り返しながら逃避行を続けます。
ですから、アンチヒーローで犯罪者なのですが、2人に共感してしまうのは、勧善懲悪を絵に描いたようなストーリーではなく、人間の弱さ、虚栄心、愚かさを隠すことなく描いているからでしょう。
まさしく、アンハッピーエンドで刹那的です。
もしかしたら、時代の揺り戻しで、現代にこそマッチする映画なのかも知れないと思ってしまいました。