映画「ダーティ・ハリー」

1971年(日本は1972年)の公開ですから、もう45年も前の映画なのですね。

昨日はなんだかハードボイルドに憧れる気分だったので、久しぶりに観てみました。

 

職務執行のために規律からの逸脱も辞さない信念の持ち主と言えば聞こえはいいのですが、今の時代にこの「ダーティ・ハリー」のような映画は作られないでしょうし、警官がやたらと発砲するシーンは非難の的になる気がします。

それでも「勧善懲悪」のストーリーは観ていてわかりやすいですし、犯人像を偏執狂的、非道に描けば描くほど、主人公への共感も強くなりました。

古い映画ですが、展開も画もシンプルですし、今観直しても面白い映画です。

 

けれども、観終わった後には、やはり「う~ん」となってしまいました。

それはラストシーンに象徴されています。ハリーは犯人を射殺した後、ポケットから警察バッジを取り出して、川に投げ捨てるのでした。その後、カメラはハリーの姿からひいて、その採石場一帯を一望してエンドロールが流れていきます。

非道な犯人を法によって裁けないことにハリーは正義感を燃やしました。犠牲者に寄り添ったハリーの怒りは、復讐心と言ってもいいでしょう。

直情径行に徹した主人公(ハリー)の、最後に残る切なさがなんとも言えない空気感を漂わせて映画は終わるのでした。

 

ダーティ・ハリーは5部作られていますから、そのすべてを観直したくなりました。

 

https://youtu.be/HjBNldYiUmg

 

 

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