映画「この世界の片隅に」

半ば諦めかけていたのですが、なんとか今年に間に合いました。

仕事を終えて、渋滞の那覇の裏道を通って、久しぶりの桜坂劇場に向かいました。

上映時間が、午後6時50分に設定してくれているおかげで、仕事帰りに映画を観ることができます。

お目当ては、「この世界の片隅に」

私にとっての片渕須直監督の前知識としては「魔女の宅急便」の演出補(当初は監督として準備の指揮をとっていた)をされていた方だということぐらいでした。

しかし、「この世界の片隅に」は、期待を良い方に裏切ってくれた凄い映画でした。

 

娘と二人で観たのですが、観終わった後に「すごく感動しているんだけど、どう表現していいのかわからない。」と娘が言っていたのが印象的でした。

私も、ボキャブラリーの足りなさだけとは言い切れないぐらいに、言葉にならない感動を胸に感じていました。

この映画は、2016年で間違いなくベストの映画だと思います。私にとって、邦画、洋画、アニメ、実写を含めてすべての映画で、ベストの映画でした。

 

アニメーションとしても、高畑勲監督のような実験的なことを随所に盛り込んでいたと思いました。とにかく人の動きがリアルなのです。日本のアニメでは珍しい動きでした。

また、リアルといえば、呉や広島の当時の街にタイムスリップしたような背景描写も素晴らしかった。

アニメの可能性ってこれだよな、時代を超えてリアルに表現して実感させてくれることなんだよなと思っていました。

 

あと主人公のすずさんを演じる「のん」の演技がすごかったです。

すずさんは実在します。映画の途中からそう感じていました。錯覚なんだと我に返っても、すぐに実在するイメージしか湧いてこないのです。

人の弱さを説明ではなく、演技で表現するって大変だったと思います。

そして、成長していく過程をも観客に見せてくれました。

 

おそらく、この映画を観た人は、周りの人に「観た方がいい。」「一度観てみて。」「頼むから、観て。」と勧めていると思います。

それだけの映画でした。

 

 

映画を観たあと、遅ればせながら私も原作のこうの史代さんのコミックを読み始めました。

 

 

 

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