新聞協会広告委員会が主催の「新聞広告クリエーティブコンテスト」には常に秀逸な作品が集まり、感動させてくれます。毎年楽しみにしているコンテストのうちのひとつです。
記憶に新しいのは、2013年の最優秀賞の作品でした。その時のコンテストのテーマは「しあわせ」
下に小さく、「一方的な「めでたし、めでたし」を、生まないために。広げよう、あなたがみている世界。」とあります。
「勧善懲悪」な世界観というのは、今やアニメや映画の世界でも珍しくなってきましたね。
それぞれの立場を細かく設定し、敵役にも「そうならざるを得なかった事情」というものを丁寧に描いています。
ウルトラマンの古い回を見ると、「え?怪獣がそこにいるというだけで?何もしてないのに?」と科学特捜隊の容赦のない攻撃に違和感を感じることがあります。
脚本家の金城哲夫さんも、「怪獣=悪」の構図に対して思うことがあったようで、ウルトラセブンは時に宇宙人と地球人の仲裁役となりました。
第42話「ノンマルトの使者」などは、まさしくウルトラセブンが戦いに悩むストーリーで、上の広告の内容を彷彿とさせます。
これは、いずれ稿を変えてご紹介しますね。
また、最近のアニメなどはかなり複雑です。 ヒーローものでも仮面ライダーさえも龍騎の頃から顕著になってきました。
多角的な視点が必要であることを、みんなが気づいているのでしょう。
けれども、現実世界がその多角的な視点に追いついてないと思う時があります。
人間って不思議ですね。
現実のこととなると、自分のことに精一杯になってしまって、相手の立場を想像する余裕がなくなってしまうのでしょうか。