「臨床宗教師」

 

新聞の記事に目を通していると、ふと「臨床宗教師」という言葉が目に飛び込んできました。

それについての説明文はこうあります。

布教・伝道を目的とせず、被災地や医療現場など公共的な場所で宗教、宗派に関係なく心のケアをする宗教者の総称として、東北の医師や宗教者らが命名。

患者や家族の病気、死への不安の傾聴が基本で、求めがあれば祈りや読経をして、宗教的な質問に答える。

 

具体的には2012年に東北大大学院に養成講座「実践宗教学」が設置され、今春からは龍谷大大学院も養成プログラムを開設したとのことです。

私は、宗教者が宗教の壁を越えて公共の役割を担うことはとても良いことだと思います。

 

ボーイスカウトでは「宗教章」や「信仰奨励章」取得の取り組みを行います。

宗教というと具体的な話になると難しくなりますが、信仰心というと想像しやすく、実は誰しもが持っているものではないでしょうか。

それは例えば、大自然に対する畏怖の心。それゆえに「生かされている」と実感する感謝の心。

大きな意味で自分と世界とが一つにつながっていることを感じる感覚。

「愛」はつながりの証ですし、「信頼」や「畏敬」の心が引き出されていく生き方や道のりが「信仰」なのだと思います。

 

死や病に直面した人々に対して、公共の「臨床宗教師」が担う役割というのは計り知れないほど大きいのではないかと期待します。

これからの動向に注目したいです。

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