「しかまち カンパチ さかえまち」

 

沖縄には、「しかまち カンパチ 栄町」という言葉があります。

沖縄の歴史に詳しいタクシー運転手さんに話を聞くと、「定かではないけどね」と ことわりをいれつつ

ずっと昔にラジオでそのフレーズが流れて一挙に広まった覚えがあると教えてくれました。

 

「しかます」というのは沖縄の方言で「驚いた」の意味で、それをリズムにのせて表現したものです。

「しかまち カンパチ さかえまち」

さしずめ、「おどろき 桃の木 山椒の木」 の沖縄版といったところでしょうか。

 

このフレーズには地域ごとで多少のバリエーションがあって、同じ那覇でも

「しかまち カンパチ とぅまい いゆまち (泊 魚町)」

で通っているところもあります。

 

中部あたりになると

「しかまち カンパチ 中の町」

が普通のようです。

沖縄市中の町という地名があるからですね。

 

ところが、調査をすすめていくと(笑)、さらにバリエーションがありました。

最近では、那覇で

「しかまち カンパチ おもろまち」

中部でも最近では

「しかまち カンパチ みどり町」

 

南部では

「しかまち カンパチ みーぱちぱち」

これはもう、最後の言葉は「○○まち」でしめるという、最低限の暗黙のルールさえも無視されてしまったようです。

けれども、「みーぱちぱち」というのは「目をぱちぱち」させるほど驚いたという意味にもとれますから、趣意ははずれていませんね。

 

判断に苦しむのは、「しかまち カンパチ シーチキン」という亜流も存在していることです。

こうなってくると気分次第でどうにでも変幻自在なのだと言わざるを得ません。

 

さらにびっくりしたのは

「しかまち カンパチ たけこまち」

と言っている人もいました!

 

「たけこまち」というのは沖縄の食品会社「海洋食品」のちくわの商品名「竹小町」からきているものと推測されます。

takekomachi2

 

それこそ、「しかまち カンパチ いなむるち!」

 

 

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