私にも(きっと誰にでも)、やることなすことすべてが裏目に出てしまうような一日があります。
「こんなはずじゃなかったのに」とか、「なんでこんなに腹が立つんだろう」とか。
「今日はついてない」
「ああ、早く明日になって仕切りなおしたい」
一晩かけて頭を冷やして、リセットしたい気分の日です。
一晩かけるとは、睡眠をとっていったん意識を外界と遮断してしまうことなのかも知れませんね。
受けとめたこと、感じたこと、考えたことなどを、いったん止めて本来の自分に還る猶予を持つ時間、「我に還る」時間を持つことなのかも知れません。
この本によると、それを一晩かけるとかでなく、時と場所を選ばずにするのが「瞑想」なのだと理解しました。
座禅を組んで瞑目することが、瞑想だと勘違いしていた私には、目からうろこでした。
この本は、「四念処経」という瞑想の基本となる経典を訳し、解説した本だということです。
自分の心身に起きていることを、呼吸を活用しながらよく観察していくこと。
そのために呼吸を整えること。
神秘的なお話は一切ありません。
マインドフルネスの基本となる本だと思います。
瞑想を学んでみたいと思われる方にお勧めいたします。