ある方に面白い話をしてもらいました。
私たち医者が健診の結果を読み解くときって、
ホロスコープの占いを聞いているような感覚なのだというのです。
その方の感覚が新鮮で「面白い!」と思いました。
確かに健診の結果というのは、ただの数字の羅列ではありません。
今ある「現状」を示していて、このままいけばどうなるかの「未来」も暗示しています。
そこから講じられる「対策」も見えてきます。
ホロスコープも健診も、どちらもデータを前にして
「過去」「現状」「未来」「対策」
を論じるあたり、そっくりなのかも知れません。
実は、占いについては中学~高校時代に思い出があります。
その頃の友人たちには甚だ迷惑だったと思うのですが
中高校生の頃の私は占いに凝りに凝りまくっていました。
並みの凝り方ではなかったのです。
占星術など成書を読み漁り、どうしても正確なホロスコープを作りたくて
天文歴や室項表を手に入れようと思いました。
今ではインターネットやコンピューターソフトなどがあるので、比較的簡単に手に入れることができると思います。
惑星の位置を知るのに必要なのが天文歴。
アセンダントや天頂、各室の位置を知るのに必要なのが室項表です。
昔、那覇の又吉通り(崇元寺通り)にタトルブックストアという洋書専門の本屋さんがありました。
そこへ行って、天文歴の書籍
Raphael’s Astronomical Ephemeris of the Planets’ Places
室項表の書籍
Raphael’s Tables of Houses for Northern Latitudes
を注文して、やっと手に入れたものです。
天文歴は毎年秋ごろに出ていたのですが、私の生まれ年とその翌年の天文歴だけにしました。
交友関係が同級生だけでしたし、翌年を含めれば早生まれの友達もカバーできたからです。
1冊1000円ぐらい?だったかなあ。
子どもの私でも買える金額だったのが、ありがたかったのを覚えています。
冒頭の話題に戻りますね。
その方が言うには「占いに興味を持つ人は多いし、お金を出してでも出かける。」
人が占いに求めるのは、どう選択したら最善の道なのかを知りたいから。
健診も、実はそうなんですよね。
どう生活したら健康でいられるかの道しるべなのです。
健診の受診率が低いのは、実は占いよりも信じられていない(?)のかなあ。
医者の努力も必要ですね。
占い師に学ばなくてはならないかも。