高尿酸血症といわれたら

 

健診で異常を指摘されながら、医療機関を受診することなく

「別にいいかなー。痛くも痒くもないし。」

とそのままにしがちなものに「尿酸値」があるかも知れませんね。

 

痛風は怖いけど、痛風が起きるほどではないみたいだから多少尿酸が高くてもいいんじゃない?

そういう気持ちもあるのでしょうか。

世間では痛風の認知度と高尿酸血症のリスクの認知度にギャップがあるのかも知れないと思います。

 

ご存じのように尿酸値が高いままだと

痛風になって時々発作を起こしては激しい痛みに苦しむことになります。

その痛みたるや、大の男が動けなくなって仕事を休むほどです。

あんなに痛いのに、仕事場では「痛風がまた出たって?」と笑われますし

「痛風持ちなのに、あんなにビール飲むからさあ」と生活態度まで注意されてしまいます。

痛風に対する理解は、その痛みに比例するように社会に浸透してきたように思います。

 

それでは、尿酸値はどうでしょうか?

そもそも、尿酸値が高いと(痛風以外に)何がいけないのでしょうか。

尿酸値が高いと、高血圧の発症や心臓病、腎機能障害の発症リスクを高めてしまうことがわかっています。

下のグラフは横軸が尿酸値、縦軸が腎疾患発症のリスクを表しています。

上向きになればなるほど、腎疾患の発症リスクが高まってしまうことがわかります。

男性と女性でもリスクの度合いが違いますし、高血圧があるかないかでも違いがあります。

 

尿酸値の腎疾患発症リスク

Am J Kidney Dis 47:51-59 2006

 

逆に尿酸値を下げると血圧も下がることがわかっていますし、腎機能の悪化を防ぐこともわかっています。

 

せっかくの予防のチャンスです。

尿酸値が高いままにしておくのは、やはり良くないですよ。

 

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