組織の「学習障害」について

 

組織についての考察は、実際に預かる身になってみて切実です。

書物を読んでみたり、先輩の方々からお話を伺ったり。

 

組織の「学習障害」について、言及した書物がありました。

学習する組織―システム思考で未来を創造する ピーター・M・センゲ

 

組織に限らず、個人のレベルとして自分自身にも当てはまりそうです。

「学習障害」は、自分で気づいていないことが、悲劇的だとしています。

まず、その学習障害を認識することから始めなければならないというのです。

 

主な学習障害には以下の7つです。

 

1)私の仕事は○○だから

 「自分の仕事をして、時間を過ごし、自分のコントロール外の力にはただ対処するだけ。結果として、自分の責任の範囲は、自分の職務の境界までに限定される。」

 

2)悪いのはあちら

 「自分の職務にだけ焦点を当てていると、自分自身の行為が、その職務の境界を越えてどのように影響するかが見えなくなる。」

 

3)先制攻撃の幻想

 「たいていの場合、積極的に見えても、実は受身なのである。真の積極策は、私たち自身がどのように自身の問題を引き起こしているかを理解することから生まれる。」

 

4)出来事への執着

 「人々の思考が短期的な出来事に支配されていると、組織内で根源から未来を創造する生成的学習を持続させることはできない。出来事に焦点を当てている場合、できてせいぜい、事前に出来事を予測して、最適な反応をすることぐらいだ。しかし、未来を創造するための学びは起こらない。」

 

5)ゆでガエルの寓話

 「ゆっくりと徐々に進行するプロセスを見ることを学ぶには、私たちの猛烈なペースを緩めて、顕著な変化だけでなく、わずかな変化にも注意を向ける必要がある。」

 

6)「経験から学ぶ」という妄想

 「私たちの一人ひとりに「学習の視野」がある。つまり私たちは、時間的にも空間的にも、ある一定の幅の視界の中で自身の有効性を評価するのだ。行動の結果が自身の学習の視野を越えたところに生じるとき、直接的な経験から学ぶことが不可能になる。」

 

7)経営陣の神話

 「私たちは、たとえ不確かだとか知らないと思っても、ほかの人にそう察されることの痛みから自分自身を守ることを学ぶ。そのプロセスそのものが、私たちを脅かすような、いかなる新たな理解をも遮断する。」

 

 

 

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