次の言葉はオスラー博士が若い医学生に向けた言葉です。
医療はアートであり、取引ではない。
使命であって商売ではない。
その使命を全うする中で、あなたはその心を頭と同じくらい使うことになる。
よく言われることですが、医師に関わらず看護師を含めた医療者は
治療者としての側面(心)と専門職としての側面(頭)が必要とされる職業です。
治療者(癒し手)としての医療者は、以下のような資質を持つものでしょう。
目の前にいる方への思いやりや気遣いができること。
その方の持つ自然治癒力への敬意を持っていること。
そこにいること、そばにいること。
同伴者として話を傾聴すること。などなど。
一方、専門職としての医療者は、以下のようなものだと思います。
専門知識を基とする洞察力や判断力に長けていること。
自分の職業に対する責任、あるいは社会への責任を果たしていること。
かなりおおざっぱな言い方をすれば、専門職の役割とは社会との契約の中で培われるものだと思います。
そして、共通するものは、誠実であること。正直であること。
「医療者としての役割」で求められていることを、何とか応えようと真摯であること。
日常診療の中で、常に意識しているわけではありませんが
時々、立ち止まっては考えたいテーマです。
「プロフェッショナルとしての医療者の責務」