E.キューブラー.ロスの「死ぬ瞬間 死とその過程について」という書物は
人が「悪いこと」を受容するまでの過程を示してくれます。
つまり「もっとも悪いこと」である「死」を受容するまでの過程です。
今日はそのお話ではなく、その本の各章の冒頭の扉に
インドのノーベル文学賞作家タゴールの詩があるのを紹介したいと思いました。
タゴールの詩は、昔から好きで、特に次の詩は人としてどうありたいかを切実に示してくれています。
危険から守られることを祈るのではなく、
恐れることなく危険に立ち向かうような人間になれますように。
痛みが鎮まることを祈るのではなく、
痛みに打ち勝つ心を乞うような人間になれますように。
人生と言う戦場における盟友を求めるのではなく、
ひたすら自分の力を求めるような人間になれますように。
恐怖におののきながら救われることばかりを渇望するのではなく、
ただ自由を勝ち取るための忍耐を望むような人間になれますように。
成功のなかにのみ、あなたの慈愛を感じるような卑怯者ではなく、
自分が失敗したときに、あなたの手に握られていることを感じるような、
そんな人間になれますように。
ルビンドラナート・タゴール
『果実採り』より