ドラッカーを意識して読むようになったのは、恥ずかしながら実は開業を志すようになってからでした。
それ以前には、なぜ人々がこの方の名前を好んで出してくるのか、わかりませんでした。
「偉大な知の巨人」という形容に、少し引き気味だったのかも知れません。
最初に手に取ったのが、『非営利組織の経営』
病院やクリニックは、きっと「非営利組織」の部類に違いないと思っての選択でした。
読んでみて、読後しばらくは興奮してあっちこっち歩き回っていました。
面白い本に出会うと、じっとしているのがもったいなさ過ぎて、部屋中を徘徊してしまう癖があります。
そして、困難に立ち向かうのが嬉しくてしようがない感じになっていました。
特に、以下の言葉は、心に響きました。
「私が13歳のとき、宗教の先生が「何をもって憶えられたいかね」と聞いた。
誰も答えられなかった。
すると、「答えられると思って聞いたわけではない。でも50歳になっても答えられなければ、人生を無駄に過ごしたことになるよ」といった。
「今日でも私は「何によって人に憶えられたいか」を自らに問い続ける。
これは自らの成長を促す問いである。
なぜならば、自らを異なる人物、そうなりうる人物として見るよう仕向けてくれるからである。」
そして、こうも言っています。
「本当に知られるに値することは、人を素晴らしい人に変えることである。」
もちろん、人を変えようと思って人を変えることはできないでしょう、
できることは、良きご縁になること。
そういう自分を準備していくことだと解釈しています。