息子が小学生低学年の時に、ある理不尽な状況に追い込まれていました。
「かわいそうに。でも、よく頑張っているよな。」
慰めるつもりで、父親として声をかけました。
すると、息子は顔を伏したまま
「わからない。」と言いました。
「え?」
「かわいそうかどうかは、自分で決めることじゃないからわからない。」
それを聞いて、びっくりしました。
幼い息子の口を借りて、何か別の大きなものがこの言葉を発したのだと思うほどでした。
ややもすると、大人でさえ「こうなったのは○○のせい」とか
どうしようもないことの言い訳を並べてしまいがちになるものです。
自分で何ともならない状況においてでさえ
自分以外のもののせいにしない潔さが、その言葉に表れていると思いました。
実は、この
「自分で決めることじゃない(判断することじゃない)からわからない。」
というフレーズは、時々思い出して私を励ましてくれています。
やるだけやって、後は託身。
マクトゥ ソーケー ナンクルナイサ。
(誠実に事を成せば、道は開ける。)
それらの言葉に近いニュアンスとして、心にグッと持ち続けています。