「医療者の業界用語」

 

依頼されている原稿をまとめようと、書店に行って参考になりそうな本をまとめ買いしてきました。

 

 

そのうちの1冊「元気が出る患者学」(柳田邦男著)の中に

 

参考になる、面白い箇所を見つけました。

 

 

 

医療者として、はたと気づかされた文章です。

 

(59ページ)

 

「困ったことに、医師の中には、患者・家族に説明するときに

“業界語”とでもいうべき用語を使う人が少なくない。

「ヤッコウ(薬効)」

「タイセイ(耐性)」

「ヒンカイ(頻回)」

「タイシャ(代謝)」

「キンイ(近医)」

「ゾウアク(増悪)」…

などは、医師同士では日常的に使っている用語だ。

あえて説明を要しない言葉だ。

しかし、一般の人々には耳で聞いたのでは、何のことかわからない。」

 

書き言葉にすれば、漢字の持つ意味で、通じる言葉かも知れません。

 

それぞれの意味は

 

「薬の効き目」

「薬が効かなくなること、その性質を持つこと」

「何度も、しょっちゅう」

「体の中で化学的に反応して入れ替わること、エネルギーに変わっていくこと」

「近くのほかの医院、病院」

「どんどん悪くなっていくこと」

 

 

私もできるだけ、一般の方にもわかるように心がけていたつもりでしたが

 

「頻回」

 

って言わないんですね。

 

 

そういえば、以前に私の母親と会話した場面

 

「そんなに頻回受診するんじゃなくて、家で安静にするっていうのも大事な治療だよ。」

 

と言って怪訝な顔をされたことがありました。

 

その時は、「家で安静にする」っていうことが、同意されなかったのかと思っていましたが

 

「頻回受診」が通じていなかったのですね。

 

気づかないで使っている“業界用語”が他にもあるのかも知れません。

 small rose

 

 

 

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