「ドラえもん」がすごい漫画だということは、言い尽くされているのでしょうが
こういう側面があることを、少しだけ紹介させてください。
数学好きの人間にとって語り草の巻があります。
第25巻です。
スネ夫の家でSFドラマを見ていたときのお話です。
宇宙飛行士が宇宙から地球に帰還したときに
宇宙飛行士だけが歳をとっていなくて、地球では50年経っていたというお話。
のび太:でもさあ、どうしてあのパイロットだけ年をとらないの?
スネ夫:物体の運動が光の速さに近づくほど、時間のたち方は遅くなるんだ。
「相対性理論」ていうんだ。
のび太:?
スネ夫:つまりだな。ロケットの中ではゆっくり時間が流れるんだ。
のび太:??? うそだあ…。
スネ夫:うたぐり深いやつだなあ。アインシュタインというえらい学者がそういってるんだよ。
しずか:それでわかったわ!!
ほら、浦島太郎のお話しよ。太郎が竜宮で三日すごして帰ってみたら、三百年たっていたという…。
あれはつまり宇宙旅行だったのよ。たすけたのはカメみたいな宇宙人で、
カメ型ロケットで竜宮みたいなすばらしい星へつれていかれたのよ。
子どものマンガに「相対性理論」をこれだけ端的に、しかも的確に表現したマンガがほかにあるでしょうか。
アインシュタインも「ドラえもん」をきっと気に入ると思うのです。