松岡正剛さんのインタビュー記事で知ったことですが
「役に立つ」という言葉は、そもそも芝居用語からきていて
「役柄が分かる」といった意味だそうです。
この言葉の由来は、興味深いと思いました。
「この経験が、いつかきっとあなたの役に立つよ。」
辛い経験をした人や、頑張っても達成できなかった時に
そばに寄り添う人は、「元気を出して」と肩に手を回します。
「役に立つ」が「有用である」という意味のほかに
そういう意味が含まれていることが、特別な思いがします。
「辛かったかも知れないけれど、この経験はあなたに何かを呼びかける役割を担っている。」
あるいは
「この経験の役割は、あなたを通して、実を結ぶ。」
良い悪いや○か×かの二極的な基準を抜きにした、自分だけの「役割」をつかむこと。
それが「役に立つ」ということなんでしょうね。
自分が何かの「役に立とう」と考えるときにも、これはヒントになる気がします。
自分ができることを通して、自分の役柄が分かる。
自分にしかできない役割を見つけたとき、人は強いのかも知れません。