「アスクレピオスの杖」

ギリシア神話は、知れば知るほどに魅力があります。

 

ギリシア神話と医療についても、深い結びつきがあります。

象徴的なのが、アスクレピオスの杖ですね。

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蛇が巻き付いている杖がアスクレピオスの杖です。

 

アスクレピオスはアポロンの息子です。

アポロンは幼いアスクレピオスの養育をケンタウロスの賢人ケイロンに託しました。

 

 

そして、アスクレピオスはケイロンを師として医術を学ぶようになります。

彼の医術の才能は早くから開花し、ケイロンを凌ぐほどに名医ぶりを発揮します。

最終的には、アテナから授かったメドゥーサの血によって死者を蘇生させるまでになりました。

 

 

冥界から死者を取り戻されてしまい、冥界の神であるハデスは激怒します。

ゼウスに「世界の秩序を乱すもの」として強く抗議し、ゼウスはこれを聞き入れました。

雷電をもってアスクレピオスを撃ち殺したのです。

 

 

アスクレピオスは死後、天に昇りへびつかい座になります。

古くから蛇は、脱皮を繰り返すものとして不死のシンボルとして崇められていたようです。

 

 

また、こういうお話もあります。

古代ギリシアには、アスクレピオスを祭る神殿が多く建てられていたようです。

一種の病院としての機能をもつ神殿でした。

 

 

病人は神殿にこもり、夢の神託を授かるのです。

その夢に治癒力が宿り、奇跡が起こったといいます。

 

 

もしかしたら、フロイトの夢療法のはるか先駆けなのかも知れませんね。

 

 

 

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