那覇市真嘉比の街路樹の並木道。
いつものように朝の出勤時に通りかかると
いきなり風景が変わっていたのでびっくりしました。
「思い切ったことをするなあ。」
台風被害で大変だったのを知っていたので、その対策なのだろうとすぐに想像したのですが
住民の方たちも愛着があったと思うので、そういう言葉が漏れたのです。
このあたりの街路樹は見事な木陰をつくり、雰囲気がありました。
夏には空気がさわやかで涼しげでしたので、広くなった空が物足りなさをかもし出していました。
そうと知っていれば剪定前の写真を撮ったはずですが、残念ながら手持ちの写真にはありません。
それでネットで緑生い茂る頃の画像を探してみると
「沖縄B級グルメ日誌」さんに良い感じの写真がありました。
(少しトリミングしてあります。)
この間、徒歩帰宅でそこを通った時に、貼り紙を見つけました。
上の方に「平成24年度 街路樹剪定計画図」とあります。
その下には「業務名:平成24年度街路樹美化業務」
そして「樹形再生タイプの剪定」
右側の説明に、こう書いてあります。
「街路樹の剪定について
この木はフィッカスハワイといいます。枝が細く成長の速い木です。
平成24年の台風時には高枝が折れ、交通の支障となる危険な状態がありました。
このため、高い位置の枝を太く作りなおす必要があるので、これから5年後を目途に
樹形を整えて、台風時でも折れにくい太い枝つくりを考えております。
このため強めの剪定を行います。
市民の皆さんへは、ご理解とご協力をよろしくお願いします。」
これを読むまでは、てっきりこの並木たちは「ガジュマル」だと思い込んでいました。
そう言えば、よく見ればガジュマルほどの気根もないし、違う木です。
「フィカスハワイ」っていう、木だったんですね。
(ハワイという名前がついていながら実は原産地不明らしいのですが)
人の先入観っていうのは、観察力を低下させることが身をもってよくわかりました。
(「ひんくす~ハワイ」って覚えよう、と、ウチナーグチのわかるハワイの人が聞いたら絶対怒る、不謹慎なことを一瞬考えました。ごめんなさい。)
でも、再生させるための剪定が「5年計画」っていうのは、時間軸の感覚が違っていて面白いですね。
生き物を再生させるために必要な時間。
凄いです。
感慨深く、あらためて木を眺めました。